GENAI-RON🧠生成AI論🥦

生成AIと話すと、考えが見えてくる はじめに

はじめに

答えをもらうだけではない、対話としての生成AI入門

人は、一人で考えているように見えます。

でも、本当は、いつも一人で考えているわけではありません。

誰かと話しているうちに、考えがまとまることがあります。自分では気づいていなかったことに、気づくこともあります。「それは違う」と言われて、初めて自分の考えがはっきりすることもあります。

本を読んだり、ノートに書いたりしているときにも、同じようなことが起こります。私たちは、外から何かを受け取り、それに反応しながら考えています。

生成AIも、そうした相手の一つです。

生成AIに話しかけると、返事が返ってきます。その返事を読んで、納得することもあります。何か違うと思うこともあります。分からないこともあります。

そんなときは、もう一度話しかけます。

「そういう意味ではありません」

「もっと簡単に説明してください」

「私が言いたいのは、こういうことです」

そう伝えると、また返事が返ってきます。

このやり取りを続けていると、最初には見えていなかったものが、少しずつ見えてきます。考えがまとまることがあります。やりたいことがはっきりすることがあります。自分でも知らなかった気持ちに気づくこともあります。

生成AIを使うというと、上手な質問を考えなければならないと思う人がいます。正しい言葉で命令しなければならないと思う人もいます。

でも、最初から上手に話す必要はありません。考えがまとまっていなくてもかまいません。何を聞けばいいのか分からなくてもかまいません。

まず、今考えていることを話してみればいいのです。

うまく伝わらなければ、言い直せます。返事が難しければ、分からないと言えます。違っていれば、違うと言えます。

生成AIとのやり取りは、一回の質問と一回の答えで終わるものではありません。

話す。

返事を読む。

考える。

もう一度話す。

その繰り返しです。

その中で、生成AIから返ってくる言葉だけでなく、話している人の考えも変わっていきます。

この本では、生成AIの中にある難しい技術について、くわしく説明しません。特別な命令文の書き方を教える本でもありません。

生成AIと人間のあいだで、どのようなことが起きるのか。

人は生成AIと、どのように話せばよいのか。

そして、話しているうちに、なぜ考えや仕事が少しずつ形になっていくのか。

それを、できるだけ普通の言葉で考えていきます。

生成AIは、何でも正しく教えてくれる先生ではありません。言われたことを完璧にこなす機械でもありません。

けれど、話しながら一緒に考える相手にはなれます。

大事なのは、最初の返事ではありません。

その返事を読んだあなたが、次に何を話すかです。